意見を聴かれ、かつ真剣に受け止められるすべての子どもの権利は、条約の基本的価値観のひとつを構成するものである。

「子どもの権利委員会 一般的意見12号(2009年)」から

いま一般質問の準備をしています。校則についてとりあげます。

子どもの権利条約第12条は、子どもの意見表明権を規定しています。この権利は、子どもの権利委員会によって上述のように「基本的価値観のひとつ」とされ、また、4つの一般原則のうちのひとつとしても位置付けられました。

それほどまでに大きな位置をしめているわけです。

この権利が、高校の校則についてどう反映されているのか。

日本政府は、子どもの権利条約の実施に関する報告のなかで、「(校則は)児童個人に関する事項とは言えず、第12条1項でいう意見を表明する権利の対象となる事項ではない」とこたえています。

これに対して日弁連は、この政府の見解は条約解釈を明らかに誤ったものだ、と厳しく指摘。私も日弁連の意見に賛成です。

日弁連は意見表明権について、主権者教育との関係でも強調しています。これもとても大事だと思います。校則について意見すら表明できない国で育っている子に、社会全体のルールを決める選挙へのかかわりを言ってみても、なかなかかみ合わないという気がします。主権者としての実体験もないわけですし。

校則を「守るか、守らないか」は問題にされても、それを変えるという視点は、いまの日本社会では論外です。不合理なものは変えてもいいはずです。あえて「教育」という言葉を使うなら、その経験は、人権という点からも民主主義という点からも最良の主権者教育になるに違いありません。

青森県教委が校則と人権の関係、また校則と意見表明権の関係をどう認識しているのか。基本的な立場について一般質問で聞きます。

私自身、「若者はけしからん」と嘆く前に、若者の意見をしっかり聞き、そこから学べる大人になりたいと思っています。